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栄養・食生活

はじめに

 食生活は、基本的な生活習慣であり、健康に直接的に関連しているだけでなく、楽しさといった生活の質にも大きく関係する要素である。そのため、多くの人が身近に関心を持っている。
 食生活と、これに関係したからだの変化をみると、改善しているものもあれば、悪化しているものもある。この50年間に塩分、炭水化物が多く、動物性たんぱく質が少ない食事から、動物性たんぱく質や脂質の多い食事へと大きく変化し、脳出血の減少などにつながった。しかし、現在では、若い世代で心臓病などが心配されるほど脂肪の摂取が増加していることや、男性を中心とした肥満傾向の悪化など、栄養を過剰に摂取することに伴う問題が大きくなっている。
 健康日本21(21世紀における国民健康づくり運動)では、栄養・食生活を重要な課題の1つとし、栄養素などから捉えるだけでなく個人の行動としての側面や、個人を取り巻く環境からの視点を導入してそれぞれに目標をつくり、立体的な取り組みができることを目指している。


栄養摂取やからだの状態からみた課題

 栄養やこれに関連したからだの変化の視点からみると、栄養の過剰摂取に伴う課題が多いことが分かる。
1. 肥満・体重管理
 栄養状態での課題としては、まず「肥満」が挙げられる。肥満は、「からだに過剰に脂肪がついた状態」であり、エネルギーの過剰摂取(食べ過ぎ)とエネルギーの消費不足(運動不足)の結果として起こる。肥満度をBMI(*)で計算し、BMI25以上を肥満とすると、男性の20~60歳代では20年前の15.8%から平成9年で24.3%に増加している。肥満は、糖尿病や高血圧などの原因の1つであり、最近の糖尿病患者の増加は、このような肥満傾向の結果と考えられている。
 20代男性の太っている人の生活習慣をみると「夕食後に間食をすることが多い」、「夕食に揚げ物を食べることが多い」という食生活との関連がみられている(平成9年国民栄養調査)。
 一方女性では、20歳代、30歳代を中心に年々「やせ(BMI18.5未満)」が増えている。20年前の14.2%から、現在では23.3%を占めており、健康への影響が心配されている。
2. 脂肪
 脂肪の過剰摂取は、動脈硬化を促進して心筋梗塞につながったり、乳がんや大腸がんの危険因子となったりする。脂肪の摂取は、全体のエネルギー摂取量に占める脂肪からのエネルギー摂取量の割合で評価される。厚生省が定めた栄養所要量では、成人で20~25%、17歳以下で25~30%が目標とされているが、昭和20年代以降の30年で約3倍に増加し、特に若い世代では上昇が目立っている(20~40歳代で平均27.1%)ため、この上昇を抑えることが課題となっている。
3. 食塩
 高血圧予防の視点から、米国などでは1日あたりの平均摂取量6グラム以下が推奨されている。わが国では、食習慣から1日10グラム以下が推奨されているものの、成人の1日平均摂取量は13.5グラム(平成9年)であり、この数年は横這い傾向である。一層の低下が課題となっている。
 その他、野菜や果物などによってカリウムの摂取を増やし、高血圧を予防することや、食物繊維、抗酸化ビタミンの摂取によってがんの予防につなげること、カルシウムを含む食品(牛乳・乳製品、緑黄色野菜、豆類)の摂取などを課題として示している。


行動の変化に関わる要因

(知識・態度・行動)からみた課題
 前記のような、栄養状態や栄養素摂取を改善することは、個人から捉えると、食事のための一連の行動が変化することである。一人ひとりの行動は、個人の食事に関連した知識や態度によっても影響を受ける。従って、健康日本21では、栄養状態の改善のために必要な知識・態度・行動という視点からの課題を示している。
1. 朝食
 朝食を食べない傾向が、若年男性を中心に広まっており、これは栄養摂取の偏りをつくる要因の1つとなっている。20年前に比べると20歳男性で20.1%から32.9%へ、30歳男性で9.2%から20.5%へと増加している。朝食を食べない習慣が中学・高校生ころから多く始まっていることから、この点へ注目することも課題である。
2. 「きちんとした食事」を1日1回 
 1日の食事のうち、朝、昼、夕食の3食ともに量的に偏りがみられる人が10~15%に上っている。このような人については、1日あたりのエネルギー必要量および各種栄養素について一定条件を満たす食事(きちんとした食事)を1日に最低一食取ることで最低限の栄養バランスが確保できる。
3. 「栄養成分表示」の利用
 最近では、外食を利用する機会が多く、昼食に外食を利用する人は20歳から30歳代では3人に2人、女性では2人に1人という状況になっており、また、加工食品などの利用も増えていることから、外食や食品を利用する際に栄養成分表示を参考にする人が増えることが重要となっている。
4. 知識と態度
 食生活を適切なものとするためには、一人ひとりの食生活についての知識と態度が重要である。知識の代表的なものとして、体重を適切に維持するのにどれだけ食べればよいかということが挙げられる。「自分にとって適正な食事内容や量を知っている」と答えたものは、成人男性で65.6%、女性では73.0%を占めている。
 また、態度については、改善しようとする意欲が重要である。平成8年で「食生活に問題がある」とするものは、成人男性で31.6%、女性については33.0%であり、このうち改善しようという意欲のある人は、男性で55.6%、女性で67.7%に留まっており、この割合を増加させることが課題となっている。
個人の行動を支える環境づくりからの課題
 一人ひとりの行動が適切なものとなるためには、個人のこころがけだけでなく、一人ひとりを支える環境が重要となる。食品の生産、加工、流通、飲食店のバランスのとれたメニューの提供等が代表的である。また、情報へのアクセスも重要な環境の一つであるが、「食事や栄養について重要な情報を得ている」人は成人男性で42.0%、成人女性で62.6%であり、20歳代男性では28.2%、30歳代男性では、34.1%に留まっており、今後、多くの人が健康や栄養に関する学習ができる機会を増やすことが課題となっている。また、自主活動グループなども情報のネットワークを構成するものとして重要である。


食生活指針

 健康日本21では、健康に関連して活動する方々の参考となることを第一の目的として各目標を置いているものであるが、一人ひとりが課題として意識するものとしては、今年3月に文部省、農林水産省、厚生省が連携して「食生活指針」を策定し、これに関連して「食生活指針の推進について」が閣議決定されている。国民の健康の増進だけでなく、生活の質の向上や食料の安定供給確保など食に関する総合的視点が打ち出されている。

終わりに

 世界最高水準の平均寿命を達成する基礎となった利点をこれからも活かし、心配される傾向を改善することを目指すことが基本となる。どんな生活習慣も一気に改善することは難しい。食生活もできるところを見つけて、少しずつ取り組んでいくことがコツである。

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